• 検索結果がありません。

行政監察の結果について 発表資料 平成27年9月分 | 相模原市

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "行政監察の結果について 発表資料 平成27年9月分 | 相模原市"

Copied!
131
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

行政監察の結果について

行政監察の結果について、次のとおりお知らせします。

1 対象事案

公共下水道使用料及び下水道事業受益者負担金の賦課徴収事務の執行

2 調査期間

平成27年6月15日から平成27年8月31日まで

3 経 過

平成27年6月13日に発表した、「公共下水道への無断接続(未賦課、誤賦課及 び減免誤り)及び下水道事業受益者負担金の徴収漏れ」の発生を受けて、発生要因の 分析と再発防止に向けた改善策を示すため、相模原市行政監察規程に基づき、行政監 察を実施しました。

4 結 果

○ 公共下水道使用料及び下水道事業受益者負担金の賦課徴収事務の執行に関す る行政監察報告書

○ 公共下水道使用料及び下水道事業受益者負担金の賦課徴収事務の執行に関す る行政監察報告(概要)

平成27年9月14日 相模原市発表資料

問合せ先

相模原市総務局総務部 コンプライアンス推進課 直通電話

042−707−7040 対応責任者氏名

鈴木 忠勝

(2)

公共下水道使用料及び下水道事業受益者負担金の

賦課徴収事務の執行に関する行政監察結果報告書

平成27年9月11日

コンプライアンス推進課

(3)

目 次

はじめに … … … 1

第1章 調査の概要 … … … 2

1 行政監察の概要 … … … 2

2 発生した事案の概要 … … … 3

3 調査の進め方 … … … 4

4 相模原市の公共下水道事業及び組織改編等の沿革 … … … 5

第2章 下水道使用料徴収事務に関する検証 … … … 7

1 公共下水道使用料の概要 … … … 7

(1)下水道使用料徴収にあたっての留意点 … … … 8

(2)公共汚水ます等の設置 … … … 9

2 下水道使用料徴収開始までの事務の流れ … … … 10

3 徴収漏れについて … … … 13

(1)本件事案の概要 … … … 13

(2)事案の発覚 … … … 13

(3)発生要因 … … … 13

(4)徴収漏れ(未賦課)に関する行政監察の結果 … … … 14

(5)改善意見 … … … 27

4 誤徴収について … … … 31

(1)本件事案の概要 … … … 31

(2)事案の発覚と担当課による調査の経過 … … … 31

(3)行政監察の結果 … … … 32

(4)改善意見 … … … 41

5 減免に関する事務について … … … 43

(1)本件事案の概要 … … … 43

(2)事案の発覚と担当課による調査の経過 … … … 43

(4)

(3)行政監察の結果 … … … 44

(4)改善意見 … … … 53

6 無断接続等の実態調査と遡及徴収について … … … 56

(1)市が公表又は記者会見等により明らかにした事実の概要 … … … 56

(2)当時の事務処理の妥当性を検証する上でのポイント … … … 56

(3)行政監察の結果 … … … 56

ア 実態調査の実施に関する事務手続きの妥当性について … … … 56

イ 決裁文書の妥当性 … … … 71

ウ 公表に関する事実 … … … 83

エ 徴収事務手続きの妥当性 … … … 85

オ 不適切な徴収事務発生の背景 … … … 86

カ 過去の実態調査に伴う遡及徴収に関する検証をとおして … … … 88

第3章 下水道事業受益者負担金賦課徴収事務に関する検証 … … … 90

1 受益者負担金制度及び徴収猶予の概要 … … … 90

(1)受益者負担金の概要 … … … 90

(2)徴収猶予の概要 … … … 90

2 受益者負担金の消滅時効による徴収漏れについて … … … 90

(1)本件事案の概要 … … … 90

(2)負担金賦課徴収事務の流れと検証のポイント … … … 91

(3)事案の発覚 … … … 94

(4)発生要因 … … … 94

(5)徴収漏れに関する行政監察の結果 … … … 95

ア 徴収猶予期間を「猶予理由が消滅するまで」としている事案 … … 96

イ 徴収猶予期間を「3年以内で市長が認定する期間」としている事案 … … 102

ウ 共通要因 … … … 110

(6)改善意見 … … … 111

(7)消滅時効成立後の負担金徴収 … … … 113

3 事案発覚後の対応について … … … 113

(1)事案発覚後の対応 … … … 113

(2)今後の調査及び方針決定について … … … 114

信頼回復に向けて … … … 117

(5)

1

はじめに

本市は昭和 29 年の市制施行以来、発展の一途をたどり、平成 18 年、平成 19 年に旧4町と の合併により人口 70 万人を超える都市となり、平成 22 年4月には戦後生まれの市としては 初の政令指定都市となった。

急激な都市化に伴い、市民の生活環境向上と浸水被害の解消の必要が生じたため、下水道 整備の必要性が高まり、昭和 40 年4月に建設部土木課下水道係を設置し、都市下水路の整備 を開始するとともに、昭和 42 年には合流式による市単独の公共下水道事業に着手することと なった。

さらに、昭和 40 年代後半には下水道事業を市の重要施策の一つとして位置付け、浸水対策 として都市下水路等の整備を進めるとともに、昭和 47 年には相模川の水質保全の観点から、 相模川流域関連公共下水道に変更し、昭和 54 年 7 月に最初の処理を行った。当時の下水道人 口普及率は、13. 1%で、近隣都市と比べると立ち遅れた状況であった。

以来積極的に事業の推進を図り、平成 12 年度末には米軍基地を除く市街化区域のほぼ全域 の公共下水道(汚水)整備が完了し、平成 26 年度末における同普及率は 96. 2%に達してい る。

現在は平成 23 年度に策定された、相模原市下水道ビジョンに基づき、旧4町の下水道整備 や老朽化した下水道の維持補修等を行っているところであるが、その最中、先般の報道発表 にあったとおり、公共下水道への無断接続等(未賦課、誤賦課及び減免誤り)及び下水道事 業受益者負担金の徴収漏れという、市民の信用を大きく失墜する事案が発生した。

今後の下水道事業推進にあたっては、1日も早く市民の信頼を回復させる必要があり、そ のためには原因の究明と再発防止策の実施が喫緊の課題となっている。

当課題に迅速に対応するため、コンプライアンス推進課では、市長の特命により、相模原 市行政監察規程に基づく行政監察を実施した。担当職員からのヒアリングや関係書類の調査 を通じて行った原因分析と、二度と同様の事態を招かぬよう検討を重ねた、再発防止のため の改善意見を添えて、行政監察の結果としてここに報告する。

(6)

2

第1章 調査の概要

1 行政監察の概要

(1)根 拠

相模原市行政監察規程第3条(市長の特命による監察)

(2)対 象

公共下水道使用料及び下水道事業受益者負担金の賦課徴収事務の執行 ア 公共下水道使用料

( ア) 徴収漏れについて ( イ) 誤徴収について

( ウ) 減免に関する事務について

( エ) 無断接続等の実態調査と遡及賦課について イ 下水道事業受益者負担金

( ア) 消滅時効による徴収漏れについて

(3)期 間

平成 27 年6月 15 日から平成 27 年8月 31 日まで

(4)目 的

公共下水道使用料及び下水道事業受益者負担金の賦課徴収事務において、市民の信頼 を失墜する不適切な事務処理事案が発生したため、これらの一連の事務手続き等を検証 し、発生要因の分析を行うとともに再発防止に向けた改善策を示すことにより、市職員 全体としての公正かつ能率的な事務執行を確保する。

(5)調査の視点

ア 事務手続きが条例・規則等に則して行われていたか。(合規性・妥当性) イ どのような理由から本件事案が発生したのか。(要因及び背景)

ウ 再発防止策(改善意見)

(6)調査方法

ア 関係職員等へのヒアリング 職員等 43 名(うち退職者 12 名) イ 決裁文書等関係書類の確認 ウ 端末等の入力状況の確認

エ 業務上使用している電子データの確認

(7)

3 2 発生した事案の概要

◆ 報道発表の概要

平成 27 年6月 13 日に市が公表した事案の概要は次のとおりである。 相模原市発表資料(以下「発表資料」という。)(一部加工)

平成 25 年2月に実施された下水道事業に関する包括外部監査において、公共下水道の 適正な使用及び使用料の妥当性について指摘を受けたことから、ホテル業などの事業所 や一般住宅を対象とした調査等を実施してきた。

その後、平成 26 年9月に公共下水道への無断接続に関する問合せを受け、市内全域に おいて調査した結果、無断接続による使用料の未賦課や、事務処理誤りによる誤賦課、 減免誤りの事案を確認し、 また、同時期に調査を進めていた公共下水道を整備する際の 受益者負担金についても徴収漏れがあることが判明した。

1 公共下水道への無断接続等( 未賦課、誤賦課及び減免誤り)

(1)未賦課

市内の上水道水栓件数( 約368, 000件) のうち書類調査で絞り込んだ2, 375件につい て現地確認を行った結果、1, 270件が公共下水道使用料を賦課すべきものと判明し た。

(平成19年度から21年度までの3年間にも調査を実施しており、約3, 100件につい て賦課した経過がある。)

(2)誤賦課

公共下水道へ接続していない家屋2, 300件について書類調査を行った結果、16 件 が公共下水道使用料の賦課誤りに該当した。

(3)減免誤り

生活保護扶助世帯、身体障害者世帯など21, 000件について書類調査を行った結果、 1, 102 件が公共下水道使用料の減免誤り( 不明を含む。) と判明した。

2 下水道事業受益者負担金の徴収漏れ

(1)徴収漏れ(消滅時効)

受益者負担金の徴収を猶予している土地( 8, 689筆、猶予総額 約12億6, 900万円) に ついて、受益者負担金を徴収する債権の有無を調査したところ、次のことが判明し た。

・ 6月5日現在、調査済みが6, 512筆、詳細調査中が2, 177筆

・ 調査済みのうち、今後、徴収が可能な土地は、3, 823筆( 約6億1, 900万円)

・ 徴収不能と見込まれる土地は、2, 689筆( 約3億8, 100万円)

(8)

4 3 調査の進め方

本件調査事案には、2の概要で示したとおり、公共下水道使用料の徴収について、未賦 課、誤賦課、減免誤り及び平成 19 年度から平成 21 年度に実施した無断接続等実態調査に 伴う遡及徴収についての4点、下水道事業受益者負担金に関して、時効による債権の消滅 について、以上計5点について事務処理の妥当性等について検証するものである。

調査に当たっては、これらの事項について個別に検証を行う。

※ 以下、条例・規則に基づき用語を整理するため「未賦課」については「徴収漏れ」、「誤 賦課」については「誤徴収」とする。

なお、引用文については「未賦課」、「誤賦課」を使用する。

(1)調査の流れ

調査期間の関係上、次のとおり調査を進めた。

月 日 内 容 備 考

6 15 19

29

◆ 事案担当課に行政監察実施を通知

◆ 関係職員等へのヒアリングを開始

・ 所属長、使用料並びに受益者負担金担当者、現在の担当 者から平成18年度在籍者まで遡って実施

◆ 退職者への調査協力依頼 7

6 10 29

◆ 職員へのヒアリング終了 (31 人)

◆ 退職者へのヒアリング開始

◆ 退職者へのヒアリング終了 (12 人) 8 下旬

31

◆ ヒアリングの事実を裏付ける資料等の確認

◆ 随時報告書作成

◆ 行政監察調査期間終了 9 初旬 ◆ 調査結果報告書とりまとめ

ア 事務手続きの流れを把握する。

条例・規則等に即したものであるか検証する。 イ 関係職員等へのヒアリングを行う。

担当職員等がどのような認識を有していたのか、事案発生の背景を検証する。 ウ 決裁文書等の確認を行う。

事務手続きやヒアリングで得られた情報に関する挙証を取得する。

(9)

5

4 相模原市の公共下水道事業及び組織改編等の沿革

年 ・ 月

S40. 4 ・ 建 設 部 土 木 課 に 下 水 道 係 を 設 置 42. 4 ・ 建 設 部 下 水 道 課 を 新 設

42. 8 ・ 単 独 公 共 下 水 道 事 業 に 着 手 42. 10 ・ 相 模 原 市 下 水 道 事 業 審 議 会 設 置 43. 3 ・ 相 模 原 市 下 水 道 条 例 制 定

43. 4 ・ 受 益 者 負 担 金 の 賦 課 徴 収 開 始

45. 4 ・ 深 堀 川 都 市 下 水 路 他 10水 路 を 都 市 下 水 路 に 指 定

46. 7 ・ 下 水 道 部 と し て 独 立 ( 2 課 〈 下 水 道 管 理 課 ・ 下 水 道 建 設 課 〉 5 係 ) 47. 3 ・ 相 模 川 流 域 関 連 公 共 下 水 道 事 業 に 変 更

48. 7 ・ 下 水 道 建 設 課 が 公 共 下 水 道 課 と 都 市 下 水 路 課 に 分 離 ( 3 課 8 係 ) 49. 3 ・ 下 水 道 事 業 受 益 者 負 担 金 条 例 制 定

52. 8 ・ 建 設 局 下 水 道 部 と な る ( 4 課 1 1 係 )

53. 12 ・ 公 共 下 水 道 使 用 料 徴 収 条 例 制 定 ・ 下 水 道 条 例 一 部 改 正 ( 除 害 施 設 ) 54. 4 ・ 下 水 道 業 務 課 及 び 河 川 整 備 課 の 新 設 、 下 水 道 管 理 課 の 廃 止 ( 5 課 1 3 係 ) 54. 6 ・ 水 洗 便 所 改 造 等 工 事 資 金 融 資 規 則 制 定

54. 7 ・ 公 共 下 水 道 使 用 料 の 徴 収 開 始 ・ 682ha の 処 理 開 始 ( 処 理 人 口 約 55, 200人 ) 55. 11 ・ 準 用 河 川 改 修 指 導 要 綱 の 制 定

56. 12 ・ 下 水 道 事 業 受 益 者 負 担 金 条 例 の 一 部 改 正 ( 負 担 区 制 の 廃 止 ) 57. 4 ・ 南 公 共 下 水 道 事 務 所 新 設 ( 5 課 1 所 1 8 係 )

58. 4 ・ 公 共 下 水 道 使 用 料 改 定

61. 1 ・ 設 計 積 算 事 務 に 電 子 計 算 機 を 導 入 ( 62. 4本 稼 働 ) 62. 4 ・ 公 共 下 水 道 使 用 料 改 定

H元. 4 ・ 深 堀 ポ ン プ 場 供 用 開 始

元. 7 ・ 相 模 原 市 公 共 下 水 道 使 用 料 徴 収 条 例 改 正 ( 消 費 税 導 入 ) 3. 4 ・ 公 共 下 水 道 使 用 料 改 定

4. 4

・ 水 洗 化 工 事 資 金 融 資 あ っ せ ん 規 則 施 行

( 水 洗 便 所 改 造 等 工 事 資 金 融 資 規 則 の 一 部 改 正 )

5. 4 ・ 古 淵 ポ ン プ 場 供 用 開 始 ・ 下 水 道 管 理 課 の 新 設 ( 6 課 1 所 2 2 係 ) 6. 4 ・ 中 和 田 ポ ン プ 場 供 用 開 始 ・ 公 共 下 水 道 使 用 料 改 定

7. 4 ・ 公 共 下 水 道 使 用 料 の 賦 課 徴 収 方 法 変 更 ・ 水 洗 化 普 及 員 制 度 を 導 入 8. 4 ・ 中 淵 ポ ン プ 場 供 用 開 始

8. 10 ・ 当 麻 ポ ン プ 場 供 用 開 始

9. 4 ・ 久 所 ポ ン プ 場 供 用 開 始 ・ 公 共 下 水 道 使 用 料 改 定 ( 消 費 税 率 改 定 含 む ) 11. 4 ・ 清 水 ポ ン プ 場 供 用 開 始

(10)

6 12. 4

・ 下水道部と道路部を統合し、土木部・土木計画課・下水道料金課・南土木事務所の 新設(4課1所11班)

・ 公 共 下 水 道 使 用 料 改 定

13. 4 ・ 雨 水 浸 透 ま す 設 置 助 成 金 交 付 要 綱 制 定 15. 4 ・ 上 下 水 道 料 金 一 括 納 付 制 度 開 始

16. 4 ・ 公 共 下 水 道 使 用 料 改 定

18. 3 ・ 旧 津 久 井 町 及 び 旧 相 模 湖 町 と 合 併

18. 4 ・ 津 久 井 建 設 課 ・ 相 模 湖 建 設 課 の 新 設 ( 5 課 1 所 1 2 チ ー ム ) 19. 3 ・ 旧 城 山 町 及 び 旧 藤 野 町 と 合 併 ( 7 0 万 人 都 市 と な る )

19. 4 ・ 城 山 建 設 課 ・ 藤 野 建 設 課 の 新 設 ( 7 課 1 所 1 4 係 ) 21. 3 ・ 高 度 処 理 型 浄 化 槽 の 設 置 及 び 管 理 に 関 す る 条 例 制 定 21. 7 ・ 高 度 処 理 型 浄 化 槽 の 設 置 及 び 管 理 に 関 す る 条 例 施 行

22. 4

・ 政令指定都市移行(全国で19番目)

・ 区の設置に伴い、緑土木事務所・津久井上下水道課の新設( 3課2所16班)

24. 12

・ 下 水 道 事 業 受 益 者 負 担 金 ・ 分 担 金 額 の 統 合

・ 下 水 道 使 用 料 体 系 の 統 合 ( 農 業 集 落 排 水 使 用 料 を 従 量 制 へ )

・ 相 模 原 市 公 共 下 水 道 構 造 条 例 制 定

・ 相 模 原 市 下 水 道 事 業 の 設 置 等 に 関 す る 条 例 制 定

25. 4

・ 公共下水道・高度処理型浄化槽・農業集落排水の3事業に地方公営企業法( 一部) 適用

・ 下水道経営課・下水道施設課・津久井下水道施設課の3課体制へ移行(3課11班)

・ 公共下水道・高度処理型浄化槽・農業集落排水使用料改定(料金統一)

(11)

7

第2章 下水道使用料徴収事務に関する検証

1 公共下水道使用料の概要

公共下水道使用料(以下「下水道使用料」という。)は、家庭や事業所から流された汚水 を処理する費用や下水道管などの施設の清掃、補修の費用、また、これまでに行ってきた 下水道施設の建設に要した借入金の返済に充てるため、公共下水道を使用している者から 徴収するもので、本市では、平成 15 年度から水道事業を行っている神奈川県企業庁に徴収 事務を委託し、同庁が水道料金と合わせて「上下水道料金」として徴収している。

下水道使用料徴収の根拠は、下水道法第 20 条第1項の規定により、条例で定めることに より徴収することができるとされていることから、本市においては相模原市下水道条例(以 下「下水道条例」という。)第 13 条において徴収することを定め、相模原市公共下水道使 用料徴収条例(以下「下水道使用料徴収条例」という。)及び相模原市公共下水道使用料徴 収条例施行規則(以下「下水道使用料徴収条例施行規則」という。)において必要な事項を 定めている。

下水道法(昭和 33 年法律第 79 号)

(使用料)

第 20 条 公共下水道管理者は、条例で定めるところにより、公共下水道を使用する者か ら使用料を徴収することができる。

相模原市下水道条例(昭和 43 年条例第 26 号)

(使用料の徴収)

第 13 条 公共下水道の使用については、別に条例の定めるところにより使用料を徴収す る。

相模原市公共下水道使用料徴収条例(昭和 53 年条例第 33 号)

(趣旨)

第1条 この条例は、下水道法(昭和 33 年法律第 79 号。以下「法」という。)及び相模 原市下水道条例(昭和 43 年相模原市条例第 26 号。以下「下水道条例」という。)第 13 条の規定に基づき、公共下水道の使用料(以下「使用料」という。)を徴収することに ついて必要な事項を定めるものとする。

(使用料の徴収)

第3条 使用料は使用者から徴収し、その額は別表により計算して得た額(以下「別表 計算額」という。)に、別表計算額に消費税法(昭和 63 年法律第 108 号)第 29 条の 税率を乗じて得た額(以下「消費税額」という。)及び消費税額に地方税法(昭和 25 年法律第 226 号)第 72 条の 83 の税率を乗じて得た額(以下「地方消費税額」という。) を加えた額とする。

(12)

8

2 使用料は、2月分ごとの排水量により計算し、徴収する。ただし、市長が必要と認 めるときは、1月分ごとの排水量により計算し、徴収することができる。

(略)

5 前各項に定めるもののほか、使用料の徴収方法等については、規則で定める。

相模原市公共下水道使用料徴収条例施行規則(昭和 54 年規則第 33 号)

(趣旨)

第1条 この規則は、相模原市公共下水道使用料徴収条例(昭和 53 年相模原市条例第 33 号。以下「条例」という。)の施行について必要な事項を定める。

(1)下水道使用料徴収にあたっての留意点

一般家庭の場合、排水処理の仕組みについては、次ページ図1のとおりである。公共 下水道として市が設置し管理する部分は、マンホールから宅地内の公共汚水ますまでで あり、個人で設置・管理する部分が排水設備と示された部分である。

宅地内に設置されている公共汚水ますに排水設備を接続することにより、実質的には 公共下水道の使用が可能となる。

この際、下水道使用料の徴収に当たっては、次の点に留意する必要がある。

ア 排水処理の形態の違い

公共下水道が整備された区域であっても、排水処理の形態は一様ではなく、例えば、 汲取り式のトイレを使用していれば、下水道への排水は生じない。

また、風呂や台所から生ずるいわゆる雑排水を道路の側溝などを通して川に流す場 合もあれば、トイレを水洗化し風呂や台所から生ずる排水を一旦浄化槽で処理し、川 に流すというような場合もある。このように水洗化されていない場合や、排水設備工 事がされておらず公共汚水ますに接続がされていない場合がある。

イ 水の種類

排水のもととなる水は、水道メーターにより容易に排水量を測定できる水道水の他、 地下水等のようにメーターのないものもあり、下水道使用料の算定基礎となる排水量 の捕捉面でも、留意する必要がある。

(13)

9 排水処理の仕組み

(2)公共汚水ます等の設置

ア 公共汚水ます(市で設置・管理)

宅地内の汚水(し尿・台所排水・洗濯排水・風呂排水等)を1箇所に集め公共下水 道に排水する際に受けるますのことをいう。

公共汚水ますは、原則として、排水家庭1世帯ごとに1個とし(相模原市下水道条 例施行規則(以下「下水道条例施行規則」という。)第2条第2項)、設置費用は市が 負担する。また、設置後の公共汚水ますは市で管理する。

イ 排水設備の設置等

排水設備工事は、定められた基準に従って正しく施行されなければならないため、 相模原市では、構造基準に適合する排水設備が確実に施行されるよう、市又は市が指 定した下水道工事店でなければ行うことができない(下水道条例第5条第1項)。

図 1

(14)

10 2 下水道使用料徴収開始までの事務の流れ

(下水道法第9条第1項)

・公共下水道管理者(市長)が、公共下水道の供用開始の公示を行う。

(下水道法第 10 条)

・公共下水道の供用が開始された場合には、公共下水道の排水区域内の土地の所有者、使 用者又は占有者は、遅滞なく、その土地の下水を公共下水道に流入させるために必要な 排水管、排水きょその他の排水施設(排水設備)を設置しなければならない。

① 排水設備工事を施行しようとする者は、公共汚水ますの設置の確認を行う。設置され ていない場合は、市( 下水道施設課) へ公共汚水ます設置の申出を行う。⇒ 市( 下水道 施設課) が申出に基づき設置する。

② 排水設備工事を施行しようとする者は、確認申請書に必要な書類を添付して市(下水 道施設課)に申請する。

③ 市(下水道施設課)は、内容を確認して排水設備確認申請届出業務システム(以下「届 出業務システム」という。)にデータを入力する。

* 相模原市では、平成 21 年度から届出業務システムを導入し、排水設備工事の申請から 検査済証に至るまでの手続き状況をデータ管理している。

(下水道条例第4条第1項)

・排水設備の新設等の工事を施行しようとする者は、規則で定めるところにより、申請書 に必要な書類を添付して市長に提出し、市長の確認を受けなければならない。

(下水道条例施行規則第4条第1項)

・条例第4条第1項の規定による確認の申請は、確認申請書により、工事着手前に行わな ければならない。

① 市(下水道施設課)は、届出業務システムにより確認通知書を出力し、通知する。

(下水道条例施行規則第4条第3項)

・市長は確認申請書を受けたときは、内容を審査し、その適否を決定し、確認通知書によ り通知するものとする。

① 市(下水道施設課)又は市が指定した下水道工事店(以下「指定下水道工事店」 という。)は、確認通知書が通知された後、確認を受けた計画に従って工事を行う。

(下水道条例第5条)

・原則として、排水設備の工事は、市又は指定下水道工事店でなければ行うことが できない。

公共下水道の供用開始

排水設備の設置(義務)

排水設備新設等確認申請書(以下「確認申請書」という。)の提出

指定下水道工事店による工事の施行

排水設備新設等確認通知書(以下「確認通知書」という。)を通知

(15)

11

減免事務手続き

排水設備新設等工事完了届(以下

「工事完了届」という。)の提出

公共下水道使用開始等届(以下「使用 開始等届」という。)の提出

工事の検査・検査済証の交付

①市(下水道施設課)は、完了の検 査を実施し、検査年月日、検査済 証交付年月日を届出業務システム に入力し、検査済証を交付する。 ( 下水道条例第6条第2項)

・市長は、前項の検査をした場合に おいて、その工事が排水設備の設 置及び構造に関する法令の規定に 適合していると認めたときは、検 査済証を交付する。

減免申請書 対象者 リスト等 申請減免 職権減免

① 該当要件の審査

② 減免決定

③ 決定通知の送付

④ 減免事由の消滅取消入力

⑤ 取消決定

⑥ 取消決定通知の送付

① 排水設備の新設等を施行した者 は、市(下水道施設課)に工事完 了届を提出する。

② 市(下水道施設課)は、提出のあ った工事完了届の検査を行う。

③ 市(下水道施設課)は、完了日、 工事完了届受付年月日を届出業 務システムに入力する。 ( 下水道条例第6条第1項)

・排水設備の新設等を施行した者は、 その工事が完了したときは、工事完 了の日から5日以内に市長に届け 出て、検査を受けなければならな い。

① 使用者は、市(下水道経営課)に使用開 始等届を提出する。

② 市(下水道経営課)は、提出のあった使 用開始等届の内容を確認する。

③ 上下水道料金管理システムに使用開始日 等を入力(接続登録)する。

* 平成 15 年度の上下水道料金一括納付制度 移行後、神奈川県企業庁の上下水道料金管 理システムに接続登録することより、下水 道使用料の徴収に関するデータ管理を行 っている。

( 下水道条例第 10 条第1項)

・使用者(排水設備により下水を公共下水道 に排除する者)が公共下水道の使用を開始 しようとするときは、当該使用者は、あら かじめその旨を市長に届け出なければなら ない。

徴 収

※ 通例、確認申請書、工事完了届及び使用開始等届の各書類の提出、確認 通知等の受領は、使用者等から委任された指定下水道工事店が行う。

(16)

12

平成 15 年度の上下水道料金一括納付制度移行後の本市における下水道使用料は、「下 水道使用料徴収開始までの事務の流れ」(P10∼11)に示したとおり、使用者から使用開 始等届の提出を受け、上下水道料金管理システムに入力(接続登録)することにより、 徴収が開始される。使用開始等届は、使用者が市に提出するものであるが、便宜上、工 事完了届と併せて提出するように指定下水道工事店に促している。(使用者等が指定下水 道工事店に提出することについて委任)

また、減免の決定・取消しについても、上下水道料金管理システムに入力することに より下水道使用料の計算に反映される。

このため、下水道使用料を徴収開始するためには、上下水道料金管理システムの操作 が重要な業務となる。

なお、現在は、確認申請書及び工事完了届については排水設備の確認申請事務を所掌 する下水道施設課が担当しており、使用開始等届については下水道使用料を所掌する下 水道経営課が担当しているが、旧4町との合併以降これまでの経過を見ると、次のよう な担当の変遷があった。

① 合併後(平成 18 年3月∼平成 22 年3月)

平成 18 年3月と平成 19 年3月の合併を機に、排水設備の「工事完了届」と下水道使 用に関する「使用開始等届」は、当時の所管課である下水道管理課の他、各総合事務所 の建設課でも受付が行われていた。

② 政令指定都市移行後(平成 22 年4月∼平成 25 年3月)

平成 22 年4月の政令指定都市移行に伴い、排水設備の確認申請事務を所掌する緑土木 事務所及び南土木事務所にも神奈川県企業庁の上下水道料金管理システムを設置し、「使 用開始等届」の受付・入力処理が行われていた。

③ 企業会計導入後(平成 25 年4月∼平成 25 年 12 月)

排水設備の確認申請から完了までの管理指導を行う事務は、下水道使用料の徴収事務 を所掌する下水道管理課内の普及指導班で行われていたが、公営企業会計の導入により、 平成 25 年4月1日付で組織改編が行われ、下水道施設課に移管され、「使用開始等届」 の受付・入力処理も下水道施設課(指導班)で行われていた。入力後、使用開始等届の 書類は、下水道経営課(業務班)に送付された。

なお、この組織改編で、緑土木事務所で所掌していた下水道業務は津久井下水道施設 課へ移管されることとなり、「使用開始等届」の受付・入力処理も津久井下水道施設課で 行うこととなった。

南土木事務所については下水道業務が所掌事務から外れたことにより、「使用開始等 届」については受付のみを行い、受け付けた使用開始等届は下水道施設課に送付し、下 水道施設課が入力することとなった。

④ 企業会計導入後(平成 26 年1月∼現在)

平成 26 年1月からは、下水道施設課で行っていた「使用開始等届」の受付・入力処理 を下水道経営課(業務班)で行うこととなった。

また、津久井下水道施設課については受付のみを行い、入力は下水道経営課で行うこ ととなった。

(17)

13 3 徴収漏れについて

(1)本件事案の概要

公共下水道を使用しているにもかかわらず、下水道使用料の徴収が行われていない家 屋の確認を行うため、市内の上水道水栓件数(約 368, 000 件)から下水道の接続がある もの(既に下水道使用料の徴収を行っているもの)及び公共下水道供用区域外等を除外 して絞り込んだ 2, 375 件について、平成 27 年4月から5月にかけて下水道部門職員が目 視による現地調査を行った結果、1, 270 件が下水道使用料を徴収すべきものと判明した。

ただし、この 1, 270 件には、広い敷地等により、目視では下水道の接続が確認できて いないものも含まれるため、これらが下水道に接続されている場合の最大数とのことで あった。

(2)事案の発覚

平成 26 年9月、事案担当課(下水道経営課)に公共下水道への無断接続に関する問い 合わせがあった。内容は、「何十年も前から下水道に繋いでいるが、下水道使用料を払っ ていない家屋がある(場所についての特定はなかった)。」というものであった。

(3)発生要因

発表資料において、徴収漏れの主な原因は次の2点とされている。

① 手続不備による公共下水道への無断接続や、使用開始等届などの未提出

② 県の上下水道料金管理システムへの市職員の入力漏れ

以下行政監察により、関係職員へのヒアリングや、関係書類の確認を行ったところ、 下記の要因があることを確認した。

ア 使用開始等届など必要書類未提出者への指導・周知等の不足

「下水道使用料徴収開始までの事務の流れ」(P10∼11)で示したとおり、下水道を 使用するためには排水設備を設置する必要があり、市は事前に工事を施行しようとす る者から、確認申請書の提出を受ける必要がある。また、工事完了時には工事完了届 及び使用開始等届の提出を受ける必要がある。

しかしながら、これらの届出がされていなかったケース、又は遅延しているケース があることを確認した。

これは届出について委任を受けた指定下水道工事店等に起因するものであるが、市 としても徴収漏れの早期発見や、未然防止のための指導・周知等を行う必要があった。

イ 事務処理マニュアルの未更新及び未周知

各種事務処理マニュアルについて確認を行ったが、職員はこれらのマニュアルの存 在を一部把握せず、更新状況も不明確で、業務に活用できる状態ではないものが見受 けられた。

(18)

14 ウ 上下水道料金管理システムの未活用

上下水道料金を一括納付することになった平成15年度から、上下水道料金管理シス テムが設置されている。この上下水道料金管理システムは、項目を指定することによ って各種リストの抽出など、下水道の未接続情報を取得することが可能であったが、 抽出に時間を要するなどの理由で、効果的に活用されていなかった。

エ 担当者間の事務引継等の不足

職員の異動や担当事務の変更等に係る事務引継は、円滑に業務を遂行するため不可 欠である。特に業務に課題がある場合は、必ず後任に引き継ぐべきであるが、「記入誤 りや記入漏れ等のある使用開始等届の取扱い」や「職権による接続登録をした場合の 上下水道料金管理システムへの入力方法」等が適切に引き継がれなかったことから、 上下水道料金管理システムへの入力操作に誤認が生じた。

また、正規職員と再任用職員及び嘱託職員ごとに業務が固定化されていたことも、 適切に引き継ぎが行われなかった一因と考えられる。

オ 職員の確認不足、入力漏れ及び入力誤り

下水道使用料については、使用開始等届を基に、上下水道料金管理システムに使用 者情報を入力(接続登録)することにより徴収が開始されるが、使用開始等届は記入 漏れ等の不備がある状態で提出されることがある。この場合、記入内容をよく確認し たうえで入力をする必要があるが、未入力の状態で処理を終了したケース、確認不足 により別人に入力をしてしまい、本来入力すべき使用者の入力が出来ていないケース があることを確認した。

カ 不適切な文書管理

上下水道料金管理システムにおいて接続登録をすることについて(または、接続登 録をしたことの報告について)、適切な決裁処理が行われていないことを確認した。

また、決裁文書他関係書類の保管場所が点在していたり、存在が確認出来ない書類が あった。

キ 関係部署との連携不足

関係職員へのヒアリングを通じて、関係部署との連携不足が感じられた。

下水道事業を推進するためには、下水道の普及を促進するとともに、汚水処理施設 や下水道管の維持管理等をするための費用に充てるため、適切に下水道使用料を徴収 する必要がある。そのためには、下水道施設部門と下水道使用料部門、更に緑区及び 南区の土木部門等とも連携をして業務を進める必要があった。

(4)徴収漏れ(未賦課)に関する行政監察の結果

関係職員等へのヒアリングや関係書類等を確認したところ、次の事実を確認した。

(19)

15

なお、現段階で調査中のものもあるため、過去の事案等から徴収漏れ等の要因となり 得るものについても併記する。

ア 使用開始等届などの未提出、公共下水道への無断接続による徴収漏れ

先述したとおり、本市の下水道使用料については、使用者から提出のあった使用開 始等届を確認し、上下水道料金管理システムに入力(接続登録)を行い、徴収を開始 している。

しかしながら、使用者から委任を受けた指定下水道工事店による使用開始等届をは じめとした各種届出の遅延や未提出、提出された使用開始等届の記載内容に不備があ ることに起因する入力遅延や入力漏れにより、徴収漏れが発生していることが調査の 結果判明した。

(ア)確認申請書・工事完了届・使用開始等届の未提出

使用開始等届は、年間約 3, 500 件から 4, 000 件提出される。 平成 27 年5月に受け付けた使用開始等届は、308 件であった。

この使用開始等届の一部について、処理の経過を確認した結果は表1のとおりで ある。

表1

確認申請書 工事完了届 使用開始等届

指定 工事店 受付日

確認 通知日

工事着手 予定日

受付日 完了日

検査済証 発行

受付日

開始 年月日

H27. 3. 24 H27.4.9 H27.4.10 H27.5.18 H27.5.14 H27.6.2 H27.5.18 H26. 10. 1 A社 H27. 2. 16 H27.3.30 H27.3.31 H27.5.26 H27.5.1 H27.7.17 H27.5.26 H25. 9. 1 B社

H27. 2. 16 H27.3.13 H27.2.25 H27.5.26 H27.5.1 H27.7.9 H27.5.26 H25. 12. 1 B社 H26.1.27 H26.1.28 H27.5.1 H27.5.8 H27.5.1 H26.2.25 C社

H25.9.9 H25.9.13 H27.5.1 H27.5.12 H27.5.1 H25.12.20 D社 H25.9.9 H25.9.13 H27.5.1 H27.5.12 H27.5.1 H25.12.20 D社 H25.10.3 H25.10.7 H27.5.12 H27.5.19 H27.5.12 H26.2.17 E社

H25.10.3 H25.10.7 H27.5.12 H27.5.19 H27.5.12 H26.2.17 E社 H25.10.3 H25.10.7 H27.5.12 H27.5.19 H27.5.12 H26.2.17 E社 H25.10.9 H25.10.10 H27.5.12 H27.5.18 H27.5.12 H26.1.15 F社 H26.9.4 H26.9.5 H27.5.13 H27.5.20 H27.5.13 H26.12.1 G社 H26.1.10 H26.1.14 H27.5.14 H27.5.20 H27.5.14 H26.6.1 H社

H25.4.17 H25.4.19 H27.5.18 検査中 H27.5.18 H25.9.17 I社 H22.2.25 H22.3.2 H27.5.20 H27.5.22 H27.5.20 H22.8.2 J社

H23.11.17 H23.11.21 H27.5.25 H27.6.1 H27.5.25 H24.1.15 K社

H24.7.11 H24.7.12 H27.5.26 H27.6.1 H27.5.26 H24.11.5 L社

*指定工事店については、全て指定下水道工事店であることを確認済

(20)

16 a 提出書類の日付に不整合があった事案

表1のア∼ウの事案については、排水設備工事が完了し、下水道の使用開始後 5箇月以上経過した後、確認申請書が提出されている。

下水道条例施行規則第4条第1項の規定により、本来工事着手前に申請しなけ ればならない確認申請書の提出が、使用開始年月日以降となっている事案である。

さらには、本来下水道使用開始前に提出する必要がある工事完了届、使用開始 等届についても、使用開始後に提出されている。

上記事案は全て指定下水道工事店による工事であることを確認した。

なお、確認申請書、指定下水道工事店、工事完了届及び使用開始等届について は下水道条例及び同施行規則において、次のとおり規定されている。

下水道条例

(計画の確認)

第4条 排水設備の新設等の工事を施行しようとする者は、規則で定めるところに より、申請書に必要な書類を添付して市長に提出し、市長の確認を受けなければ ならない。

(略)

(工事の施行)

第5条 前条第1項の工事は、市又は市が指定した下水道工事店(以下「指定下水 道工事店」という。)でなければこれを行うことができない。ただし、市長が特に 認めたときは、この限りではない。

(略)

(工事の検査)

第6条 排水設備の新設等を施行した者は、その工事が完了したときは、工事完了 の日から5日以内に市長に届け出て、検査を受けなければならない。

2 市長は、前項の検査をした場合において、その工事が排水設備の設置及び構造 に関する法令の規定に適合していると認めたときは、検査済証を交付する。

(略)

(使用開始等の届出)

第 10 条 使用者が公共下水道の使用(雨水のみを排除する場合を除く。)を開始し、 休止し、若しくは廃止し、又は現に休止しているその使用を再開しようとすると きは、当該使用者は、あらかじめその旨を市長に届け出なければならない。届出 に係る事項を変更しようとするときも同様とする。

2 使用者に変更があったときは、新たに使用者になった者が、速やかに市長に届 け出なければならない。

(略) 下水道条例施行規則

(21)

17

(計画確認の申請)

第4条 条例第4条第1項又は第2項本文の規定による確認の申請は、排水設備新 設等確認申請書により、工事着手前に行わなければならない。

(略)

表1のイの事案の検証結果は、次のとおりである。

B社は下水道施設課に、平成27年2月 16 日に確認申請書を提出し、同年3月 30 日に下水道施設課は B 社に、確認通知書により通知をした。確認申請書に 記入されていた工事着手予定日は「同年3月 31 日」である。

② 次に、B 社は下水道施設課に、同年5月 26 日に工事完了届を提出し、同年7 月 17 日に下水道施設課はB社に検査済証を交付した。工事完了届に記入され ていた工事完了日は「同年5月1日」である。

*工事完了届は、下水道条例第6条第1項により、工事完了の日から5日以内 に市長に届け出ることになっているため、遅延ということになる。

③ さらに、使用開始等届については、使用者からB社が委任されて提出している もので、下水道経営課に提出があったのは、同年5月 26 日であるが、使用開 始年月日は「平成 25 年9月1日」であり、1年8箇月も遅延となっている。

*使用開始等届は、下水道条例第 10 条第1項により、下水道の使用を開始す るときは、あらかじめ市長に届け出なければならないとされている。

上記事案から、B社は、平成 25 年9月1日には排水設備工事を完了していたと 考えられるが、確認申請書及び工事完了届の日付に不整合があることを確認出来 る。

下水道施設課に確認をしたところ、工事完了届の遅延については、提出を受け た際に「注意」をしているとのことである。しかし、確認申請書及び工事完了届 の日付が誤っており、1年8箇月も前から下水道が使用開始されていることは、 下水道経営課に提出される使用開始等届を確認しない限り気付くことができない とのことであった。

工事完了届を受け付けた際に、使用開始等届の提出についても確認をしている が、その記載内容(使用開始日等)については確認していないということである。

工事完了届受付時に、使用開始等届の使用開始日を確認することができていれ ば、工事完了日と使用開始日に不整合があることが分かり、当該指定下水道工事 店に対し厳重な指導をすることが可能である。さらには、包括的な下水道業務と しての課題意識を持ち、組織として今後の防止対策に早期に向かうことができた ものと推察する。

指定下水道工事店には、状況に応じて必要な指導・説明をしているとのことで あるが、特に今回のように故意が認められる事案については、改めて厳重に指導 を行う必要がある。

(22)

18

本事案は、確認申請書、工事完了届及び使用開始等届の各種書類が適切に提出 されることが、排水設備工事が適正に実施されるのみならず、下水道使用料を適 切に徴収するために必要であり、課を超えた連携が必要であることを認識させら れる事案である。

さらに、本事案については、排水設備工事完了から1年8箇月が経過している ことから、その間に上下水道料金管理システム等を活用して、徴収漏れが生じて いることを下水道経営課が把握し、使用開始等届の提出を求めることも可能であ ったと推察する。

b 確認申請書の提出があったが、工事完了届・使用開始等届が未提出となってい た事案

表1のエ∼タの事案については、確認申請書は工事着手前に提出されたが、下 水道の使用開始から5箇月以上経過後に工事完了届及び使用開始等届の提出され た事案である。

工事完了届及び使用開始等届の提出時期についてはaで述べたとおりである。 なお、本事案は、確認申請書が提出されており、排水設備工事が行われること を市が認識していたものである。工事の期間は規模等にもよるが、確認申請書に は「工事等着手予定年月日」の記載欄があるので、一定の期間が経過した時点で 工事完了届及び使用開始等届の提出がない場合は、当該業者に状況を確認するこ とができたものと推察する。

さらには、工事が完了しているにもかかわらず、工事完了届等の提出をしてい ない業者に対して、至急提出を求めるとともに、指導を徹底することができたも のと考える。

確認申請書及び工事完了届の担当をしている下水道施設課に確認をしたところ、 平成 26 年度から、平成 24 年度以降に確認申請書の提出があり、概ね1年経って 工事完了届の提出がないものについては、当該業者に照会することとしたとのこ とである。そして、提出漏れの場合には、使用開始等届と共に至急提出するよう に指導しているとのことである。

(イ)集合住宅等の使用開始等届の水栓番号の記載漏れ

集合住宅については、部屋ごとに水栓番号が存在する。したがって使用開始等届 に全ての水栓番号を記載して提出することとなっているが、記載漏れのある事案を 数件確認した。

集合住宅については、下水道経営課も記載漏れの可能性があるものとして、通常 は同使用場所に他の水栓番号が付されていないか確認をしているが、徹底がされて いなかったものと推察される。

本来、使用者側が全ての水栓番号を記載する必要があるが、下水道経営課と下水 道施設課が連携して、指定下水道工事店や使用者に使用開始等届の記載における注

(23)

19

意点について周知を徹底する必要があると考えられる。

なお、徴収漏れ事案として確認されたものではないが、1世帯住宅から2世帯住 宅に建替えた場合等で水栓を増設する場合は、増設された水栓について使用開始等 届を提出する必要がある。この増設分の使用開始等届の提出がなかった場合、下水 道使用料が徴収漏れとなってしまうため、提出漏れのないようにする対策が必要で ある。

(ウ)使用開始等届への水栓番号記入誤りによる徴収漏れ

建替え等により水栓番号が変更となる場合は、新しい水栓番号を記入した使用開 始等届を提出する必要があるが、使用者側がそれに気付かず、旧の水栓番号を記入 して提出した事案を確認した。

今回確認した事案では、平成26 年3月 12 日に使用開始等届を受け付けた際には 旧水栓番号が記入されていることに気付かず、使用開始年月日を上下水道料金管理 システムに入力した。この時点では、神奈川県企業庁で新しい水栓番号の登録がな されていなかったことから、エラーとなることなく処理は終了した。

しかし、市が下水道の入力処理を終了した後に、神奈川県企業庁において新しい 水栓番号の登録を行ったことにより、旧水栓番号が休止となり、新しい水栓番号へ の入力がされていない下水道使用料については、徴収漏れが生じてしまった。同様 の事案を他にも確認した。

これは、使用者側が旧水栓番号を記入してしまったことから生じたことであるが、 今後も起こり得ることであるため、市側としても記入誤りを発見する対策を講じる 必要がある。

今後の対策としては、上下水道料金管理システムにより上水道への新規接続者の リストを抽出することができるため、定期的にそのリストを活用し、建替え等によ る水栓番号変更者を確認する必要がある。また、使用開始等届の受付時などに聞き 取りを行うことにより、実態を確認することも必要である。

(エ)指定下水道工事店以外の業者が行った排水設備工事による無断接続

下水道条例第5条では、「排水設備の新設等の工事は、指定下水道工事店でなけれ ば行うことができない」とされているが、指定下水道工事店ではない業者が工事を 施行したため、必要な届出がなされず、徴収漏れとなっていた事案を確認した。

下水道施設課によると、確認申請書の提出があった場合は、確認通知書を交付す るための処理を行う際に、指定下水道工事店からの申請であるかを確認していると のことである。

しかしながら、そもそも確認申請書の提出が無ければ、工事を行っていることも 把握することは出来ない。このような業者に対しては、厳重に指導を行う必要があ るとともに、指定下水道工事店以外の業者による無断接続が行われないよう対策を

(24)

20 検討する必要がある。

イ 上下水道料金管理システムへ職員の入力漏れ等による徴収漏れ

下水道使用料を徴収するための接続登録については、使用者から提出された使用開 始等届の内容を確認し上下水道料金管理システムに入力することにより行われること は先述のとおりである。

本来、正確に記入された使用開始等届が、下水道条例第 10 条の規定にあるとおり、 あらかじめ提出されれば、適正に下水道使用料を徴収することができる。

しかし、使用開始等届が適切に提出されたにもかかわらず、市職員の入力誤りや記 載内容の確認不足等により、適正に接続登録がされていない事案を確認した。

(ア)職員の入力漏れ

今回徴収漏れが発生した事案のうち、工事完了届の提出があったものから無作為 に 48 件を抽出し、使用開始等届を探し、突合するという調査を行った。その結果使 用開始等届が見つかったものの一部は、表2のとおりである。

表2

使用開始等届

用水の用途

水栓番号 の記載数

備考

受付日 開始等年月日

ア H26.3.10 H26.3.6

持家(1世帯) 及び店舗(1戸)

2個

・水栓番号の記入は2

・店舗分が未入力

イ H25.12.24 H25.12.28 アパート等(6戸) 1個

水栓番号の記入が1個しか なかった(本来6個)

a 使用開始等届の記載内容の確認不足による入力漏れ

表2のアの事案は、使用者から提出された使用開始等届には持家1個及び店舗 1個、合わせて2個の水栓番号が記入してあるにもかからわず、市職員が上下水 道料金管理システムへの入力時の確認不足により、持家1個分しか入力せず、店 舗1個分が平成 26 年3月6日から徴収漏れとなっている事案である。

b 使用開始等届の記載内容に不備があり、入力漏れにつながってしまったもの 表2のイは、使用開始等届の「用水の用途」欄には6個の水栓があることが記 入されているが、使用開始等届の水栓番号記入欄には水栓番号が1個分しか記入 されていなかったという事案である。

これは使用者側が6個の水栓番号を記入すべきであったが、下水道経営課とし ても使用開始等届の「用水の用途」欄を確認することにより5個分の水栓番号が 記入漏れとなっていることを把握出来るため、確認作業を行うべきであった。

なお、同様の事案が数件確認されている。

下水道経営課の担当職員にヒアリングをしたところ、このように複数の部屋を

(25)

21

有する集合住宅であるにもかかわらず、1個の水栓番号しか記載のない使用開始 等届の処理については、通常一時的に保留として、後で他の水栓番号を調査し接 続登録をしているとのことであった。

また、類似の事案で、次のような事案を確認した。

8戸ある集合住宅の使用開始等届の提出があったが、提出された使用開始等届 には、「用水の用途」欄に個数が記入されておらず、水栓番号も1個しか記入され ていなかった。さらに使用場所の欄には住所の枝番も記入がなかったため、職員 は1個分の接続登録をして終了してしまった。このことから、残りの7個分が徴 収漏れとなってしまったという事案である。

現実問題として、使用開始等届の住所を確認するのみでは、集合住宅というこ とは確認が出来ない。

しかし、業務処理マニュアルには、上下水道料金管理システムに入力する際に は「使用場所から検索する」と記載されている。これは、使用開始等届に記入漏 れがあったとしても、使用場所から検索することによって、同じ使用場所に他の 水栓番号があること、すなわち集合住宅等であることを確認することが出来るた めであると考えられる。

この類似事案では、「使用場所から検索する」ことを徹底していなかった、使用 開始等届への記入漏れを見つけることができず、結果的に徴収漏れとなってしま ったと推察される。

c 使用開始等届の存在が確認できなかったもの

今回調査を行った中に使用開始等届の存在が確認できないものが9件発見され た。

使用開始等届が存在しない理由として考えられることは以下の2つである。

① 工事完了届のみ提出して、使用開始等届の提出が漏れてしまった場合

② 使用開始等届の提出があったが、管理が不適切であった場合

今回の9件が、提出漏れによるものか、不適切な文書管理によるものかの判断 は出来ないが、調査の過程において、文書管理が適切ではないと思われる箇所(必 要な文書の起案をしていない、保管場所が点在している等)が散見された。

(イ)使用開始等届の入力の遅延

通常、使用開始等届を受け付けて、内容を確認し、入力するまでに要する期間は、 内容確認に時間を要したとしても、最長で3箇月程度とのことである。

今回、平成 25 年5月に入力された使用開始等届を確認したところ、受付から入力 を終えるまでに 10 箇月を要したものが1件、9箇月を要したものが1件、4∼5箇 月を要したものが複数件見つかった。

入力までに9箇月を要した使用開始等届を詳細調査したところ、職員の手書きと

(26)

22

思われる文字で水栓番号が新しいものに訂正されていた。また、入力までに 10 箇月 を要した使用開始等届については、使用者の氏名の文字が違っていたと読み取れる 内容が記載されていた。これらを確認するため、一時保留として時間が経過したも のと推察する。

しかし、水栓番号が変更されたとしても、最長でも通常3箇月程度あれば新しい 水栓番号が確認できるとのことであるし、使用者の氏名の文字が異なるのであれば、 神奈川県企業庁又は使用者本人に確認することで数日あれば確認できる。

また、入力までに5箇月を要した使用開始等届については、記載内容に問題はな く、入力が遅れた理由について確認出来ないものもあった。

これらの事案は、そのほとんどが平成 24 年度当時に緑土木事務所で受け付けた使 用開始等届であり、平成 25 年4月の組織改編により津久井下水道施設課に引き継が れて入力され、その後に下水道経営課に書類を送付されたものであった。

上記のことから、緑土木事務所で受け付けた使用開始等届については、恒常的に 入力の遅延が発生していたものと推察する。

下水道使用料は、原則として、2箇月に1回神奈川県企業庁の水道検針員が検針 した上水道使用量に応じて決定し、上水道料金と一括して徴収することとなる。こ のことを考えると、接続登録が2箇月以上遅延すると、上下水道料金として一括徴 収できない下水道使用料が発生してしまうことになる。入力遅延が多発した状況を 考えると、この点について当時の緑土木事務所職員が認識していなかった可能性を 否定できない。

(ウ)職員の認識誤りによる入力漏れ

職員に配布している業務処理マニュアルには、上下水道料金管理システムへ入力

(接続登録)する際に注意すべきこととして、「入力できるケース」と「入力できな いケース」が記載されており、「入力できるケース」の1つに「対象水栓番号が、新 設休止(*1)の場合」とある。

また、同じ水栓番号の場合は、上下水道料金管理システムには下水道への接続登 録として1回のみ入力することで、その後使用者が変更になった場合でも、神奈川 県企業庁において使用者の変更を行うことにより下水道の使用者変更に反映され、 下水道使用料の徴収ができる仕組みとなっている。

なお、業務処理マニュアルには記載がないが、「新設休止」だけではなく「バルブ 休止(*2)」についても、「新設休止」と同様に取り扱っているとのことであった。

*1:「新設休止」とは、給水装置の新設工事又は改造工事の完成検査時に、使用者が 未入居のため開栓と同時にバルブ休止(*2を参照)すること。

*2:「バルブ休止」とは、メーターのバルブ(開閉によって液体や気体の配管などを 調節するもの)を閉栓し、使用休止すること。

例えば、新設された集合住宅については、まず不動産業者等が神奈川県企業庁で

参照

関連したドキュメント

絡み目を平面に射影し,線が交差しているところに上下 の情報をつけたものを絡み目の 図式 という..

が前スライドの (i)-(iii) を満たすとする.このとき,以下の3つの公理を 満たす整数を に対する degree ( 次数 ) といい, と書く..

収益認識会計基準等を適用したため、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「流動資産」に表示してい

・平成29年3月1日以降に行われる医薬品(後発医薬品等)の承認申請

本審議会では、平成 29 年 11 月 28 日に「 (仮称)芝浦一丁目建替計画」環境影

結果は表 2

本部事業として「市民健康のつどい」を平成 25 年 12 月 14

    その後,同計画書並びに原子力安全・保安院からの指示文書「原子力発電 所再循環配管に係る点検・検査結果の調査について」 (平成 14・09・20